NCLまたまた大波を受け、客室損傷 - 藤原雄一郎のクルーズワールド

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メールマガジン066号　　　2006/01/22日発行（月・水・金発行）
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□□ NCLまたまた大波を受け、客室損傷 □□

クルーズに対する質問に必ず「船は揺れますか」というのがあります。船酔い
に弱い人の最大関心事です。この質問に対しては「揺れない」とは言えないの
が現状です。

船の揺れには「縦揺れ（ピッチング）」と「横揺れ（ローリング）」がありま
す。昨今の大型船は船の長さが３００メートルもあり、縦揺れ（ピッチング）
の元になる波の波長を越えますので縦揺れ（ピッチング）はほとんどありませ
ん。

横揺れ（ローリング）に関してはフィンスタビライザという翼があり、横揺れ
に抵抗するように突っ張って制御しますので、波長３メートルくらいならば余
り揺れを感じません。

しかし波の荒い海域では覚悟が必要です。私自身、２００５年３月、ハワイか
ら横浜までのクリスタル・ハーモニーで９メートルもの大揺れを経験しました。
大変なスリルでした。写真に撮って楽しみましたがうまく表現されていません。

http://inox-tabi.com/cruise/crystalh/hp/sea.htm

世界的には２００５年NCLのノルウエイジャン・ドーンが２０メートルの大波を
受けて、客室などが損傷を受けました。その記憶がまだ覚めやらない今年１月
に、同じNCLのノルウエイジャン・スピリットがドーンと同じニューヨークへの
帰航の途中に１５メートルの大波を受けて、４つの客室の窓が割れ、７つの客
室には浸水したといいます。

船室を選ぶ時には、誰しもバルコニー付きを選びたいものですが、このような
大波に対しては一番危険です。なるべく下の階の真ん中あたりがいいですね。

NCLが二度もこのような被害に遭うのはどうしてでしょうか？ハリケーン・カト
リーナでは客船の被害は全くありませんでした。燃料の高騰が悩みの種の昨今、
燃料費を惜しんで荒れた海域の迂回をためらうことのないようにして欲しいも
のです。もちろんNCLがそのような行動を取ったとは思えませんが・・・

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