新種のノロウイルス発生!!

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新種のノロウイルス発生!!

昨年カーニバルとロイヤルカリビアンの顔とも言える最新の船でノロウイルス感染症(激しい下痢と嘔吐を繰り返す症状)の発生があり話題になったことはすでに何度も取り上げました。今年に入って、 Majestic America Line'sという耳なれない会社の Empress of the Northでノロウイルスが発生しました。大規模な汚染ではありませんでしたが、このノロウイルスは新種ではないかと調査中です。

アメリカの権威筋によれば昨年の10〜12月に発生したノロウイルスの60%は新種であったと報告しています。そしてその名もMinerva (ミネルバ)と名づけられています。この60%が新種という比率は陸でも海でも変わらないとも言っています。またこの新種のノロウイルスの汚染は食事などが原因(食中毒)ではなく、ノロウイルスに感染した乗客により、広がったのが真相だそうです。

しかしクルーズ船でのノロウイルスの発生は2005年は23件、2006年は26件で今年は現在のところ12件に満たない程度で、陸上での発生に比較すると圧倒的に低いのが救いです。陸上での新種ノロの症状は従来ノロに比較して深刻で病状も長引いているそうです。しかし不思議なことにクルーズでの新種のノロは従来と症状は大きくは変わっていないとのことです。

しかしながらクルーズのノロ対応システムは現在のところ従来通りです。早急に新種ノロ対策を確立しないといけないと思います。また新種ノロに対する消毒液や薬も開発されるでしょうが、欧米人にとって良い薬でも日本人には問題であることもあります。薬を飲むにも注意が肝要です。

カーニバルやロイヤルカリビアン、ホーランド・アメリカは幾多のノロを経験しています。まだノロが発生していない日本の船やMSCなど外国の船は安全かというと、そうでもないと思います。ノロウイルスはどのように清潔にしていても、ノロ患者が乗り込んでくれば必ず蔓延します。いままで発生していないのはラッキーなだけだと思います。

このような船にノロが発生したら、対処の経験がありませんから、船によってはその対応が顰蹙をかうことがあります。ですから経験豊富な船がむしろ安全かもしれません。安全といわれるクルーズでも予期せぬ出来事が起こることがあります。そのときにはパニックにならず冷静な態度でいるように心がけねばなりません。

また安さに目がくらむと、このような非常時には、対応が困難になります。保険のようなものですが、信頼できる日本の旅行社や添乗員を仮に値段が高くても選ぶべきだと思います。また日本の総代理店はダテに存在するわけではありません。万一事故で被害をこうむったときは「じか取引の場合の補償」と「日本の総代理店を通した場合の補償」に差がつくこともあるそうです。(日本の総代理店経由のほうが高い)

日本の大手でも安心は出来ません。くれぐれも値段で決めないことが肝要です。安いには安いだけの理由があるのです。


藤原雄一郎のクルーズワールド
http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm