オーストラリアの新型インフルエンザ混乱続く

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オーストラリアの新型インフルエンザ混乱続く

P&Oのパシフィック・ドーンで新型インフルエンザ患者が発生し、乗客と感染した乗員が下船し、船は何事もなく次の航海に出発したことまでは前回報告しました。でもそれからが大変だったようです。

まず出発したのは良いが、寄港する島に新型インフルエンザを持ち込むことを恐れて、いくつかの港の寄港をとりやめました。そしてクルーズは三日早く切り上げて、ブリスベーン経由シドニーに戻りました。

これからの情報が錯綜するのです。クルーズ・クリティックにはその後の感染状態が記載されていません。しかしオーストラリアの地元の新聞は、パシフィック・ドーンを「新型インフルエンザ汚染船」と呼び、色々報道しているようです。さしずめ「動くメキシコがやってきた」みたいな印象でしょうか。

その報道によれば、この航海の前の航海で3名の乗組員が新型インフルエンザと確定されました。これはクルーズ・クリティックにも書いてあります。ですが地元紙ではその後も発症者が増加し、合計24名の感染者が確認されたとあります。

そしてブリスベーンにたどりついた時に衛生当局から乗客2千名、乗員7百名に対しタミフルが投与されたそうです。ブルスベーンでは乗客の下船は許されず、ブリスベーンでクルーズを終わる乗客だけが、厳重なスクリーニングを終えて、下船を許されました。そして最終地シドニーに三日早く戻りました。

感染の疑いのある乗客・乗員はさらに増加し、50名を上回るであろうとのことです。また他の地元紙ではシドニーのあるニュー・サウスウエールズ州では新型インフルエンザ感染者は合計48名となり、うちパシフィック・ドーン関係が38名との記述もあります。

結局、前の航海で新型インフルエンザの患者が出たのに、大した騒ぎにならなかったのは、オーストラリアでは感染者が少なく、ノウハウが無いために、水際作戦が見事に失敗したと地元紙は報じています。

日本は過剰反応、オーストラリアは寛大な処置で感染者の増加を招いたようです。でもどう考えても、発症者が出た次の航海を安易に出発させたのは問題だと思います。