シーボーン・スピリットに海賊。他の船は大丈夫？

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メールマガジン005号　　　2005/11/10日発行（月・水・金発行）
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□□　シーボーン・スピリットに海賊。他の船は大丈夫？　□□

シーボーン・スピリットがソマリア沖で海賊の襲撃を受けたことに引き続き、
再びクルーズ・クリティックの記事の紹介です。

クルーズ業界で海賊に襲われた事例は極めて希で、事実ここ１０年間全く発生
していません。しかし今回の事件のように非常時対応については日頃から対策
と訓練が行われています。

今回のようにクルーズの安全が破られたのは初めてではありません。１９８５
年には　Achille Lauro　においてハイジャックでアメリカ人が殺害されるとい
う事件が起こっています。この時、テロリストは乗客として合法的に乗り込ん
でハイジャックに及びました。その結果、クルーズ各社はセキュリティ・レベ
ルを一段と上げました。

今回の事件ではAK-47マシンガンとロケット推進の手榴弾が使用されましたが、
船側の日頃の訓練が実り失敗しました。

現在海賊の危険地域として認識されているのはマラッカ海峡です。クアラルン
プール、ランカウイ、ペナン、シンガポールへの航海がそれにあたります。次
にインドネシアとフィリピンの群島海域も危険とされていますが、現在クルー
ズは行われていません。

またナイジェリアとイラクも危険とされていますが、クルーズの計画はありま
せん。そしてソマリア沖は近年危険が高まりつつあると警戒されていました。
この事件を契機に寄港することが激減するでしょう。

一方クルーズ側でも荷物検査で武器類の船への持ち込みを防止すると同時に、
多くの船では乗客の顔写真を撮影しています。また保安チームに勇猛でなる
グルカ兵を雇っている船もあります。

マラッカ海峡を年中航海しているスタークルーズでは、数百にも及ぶ監視カメ
ラを装備し、船のスピードも業界では早い２５ノットの能力を持ち、業界で唯
一、航空業界でおなじみの「事故やハイジャックに備えた」自社のシュミレー
タ・センターを持っています。しかも警察が暴徒鎮圧の使用する放水銃まで備
えています。

今回の事件を契機に、さらに保安レベルを高めて、「クルーズは安全な旅」の
神話を築いて欲しいものです。

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