セレブリティ・マーキュリー 環境問題で10万ドルの罰金

マーキュリーが未処理の排水を沖合い4マイルの海に捨てたとして、ワシントン州から10万ドルの罰金を科せられました。セレブリティの当事者は「他の州は沖合い3マイル離れれば排水を捨ててもよいのに、ワシントン州はその二倍以上の距離であるのを勘違いして沖合い3マイルで捨てた。」と言っています。

排水の内容はシャワーやランドリーの排水がほとんどだそうです。シャンプーや洗剤を含んだ排水を海中投棄されることが許されているとは驚きでした。クルーズはかねがね「環境に配慮し、環境にやさしい」とPRに努めてきたのに・・・との感慨を持ちました。

セレブリティは最新鋭船に陸上の最新の発電所と同じ発電装置を装備し、エネルギーの節約で環境に配慮しているのに、排水処理装置をつけていないとは考え方にバランスを欠くと思いました。エネルギー削減は金になるのに、排水処理は金にならないので装備しなかったのかとあらぬ嫌疑をかけられます。

ましてセレブリティはロイヤルカリビアンやカーニバルのような大衆船とは一線を画す、高級なステイタスを確立しています。ノブレス・オブリジェの精神を忘れたのでしょうか。

さすがに再発防止として、今後5千万ドルをかけて排水処理装置を配備するとセレブリティはこの事態を受けて発表しました。この金額から見て、全船に配備するのでしょう。それでこそセレブリティだと思います。

藤原雄一郎のクルーズワールド

http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm