カーニバル・リバティ ノロウイルス感染その後

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最近日本でもノロウイルスが大流行しています。日本のクルーズでも海外のようなことが発生する可能性は強いです。日ごろからノロウイルス対策の常識を知っておく必要があります。

カーニバル・リバティが地中海からカリブ海へのクルーズの途中に、今年最大のノロウイルスによる感染症を引き起こしたことはすでに報告しました。その後の状況がわかりましたので、お知らせします。

リバティはこのクルーズ終了後、二日を費やしてみっちりと船全体の洗浄をしました。ノロウイルスは24時間たてば根絶できますから、多分大丈夫でしょう。航続クルーズは二日間短縮されたショートクルーズが実施されました。同時に原因追及に時間を割いています。

今回は結局、乗客2804人中534人 (19.12%) 、 クルー1166人中 142(12.22%)が感染するという大規模なものでした。どうもイタリアで乗船前にノロウイルスに感染した人がいたようだとの観測もあります。船として取った対策は

1.感染者には医師・看護士がフルケアをし、食事や飲み物はキャビンまで運んだ
2.ブッフェのセルフサービスは廃止し、クルーが食べ物や飲み物を取り分けた
3.消毒の回数を出来るだけ多くした
4.25名の専門家を増員し、対策に当たらせた
5.乗客には絶えず情報を公開した

このような対策が功を奏し、フロリダに到着する頃には、14人の乗客と5名のクルーにまで発症者は激減したそうです。

今年私がスタテンダムで経験したのと同じレベルの対策で、カーニバルはプライド・オブ・アロハと異なり、慣れているなと思いました。一番大切なのは情報公開です。アロハはこの点が決定的にかけていました。そして当初は、患者自身の問題として真剣に取り上げませんでした。船会社によって大差あるなとの印象です。

ごく最近老人ホームでノロウイルスの集団感染がありました。クルーズにも用心が肝要です。

注記:ノロウイルス感染症は激しい腹痛や下痢、嘔吐を繰り返します。そして何もしなくても2,3日立てば回復します。症状の激しい割には快癒するとケロリとしています。アメリカでは毎年2300万ケースの発生があり、クルーズではその1%以下の発生があるそうです。

藤原雄一郎のクルーズワールド

http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm