クルーズ動向調査

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クルーズ動向調査

毎年発表される国交省の「2007年クルーズ動向調査」が発表されました。それによると2007年のわが国クルーズ人口は18万4000人(前年比3.9%増)となりました。

ここからは雑誌クルーズウエブ版を引用しますと。

外航クルーズでは、日本船社運航による外航クルーズが乗客数2万1000人(7%増)、外国船社運航の外国クルーズも乗客数7万5000人(14%増)とそれぞれ伸長。合計9万6000人(12.7%増)となった。クルーズの方面別では、北欧、アジア、地中海地域で約64%を占め、アジアも約26%となった。クルーズの長さを示す人泊数は全体で102万7000人・泊と初めて100万人を越えた。平均泊数は10.7泊と前年よりやや増加した。

国内クルーズをみると、外航のクルーズ客船を利用した国内クルーズの人口は、前年並みだったものの、国内フェリーによるクルーズが減少したため、8万8000人(4.3%減)となった。泊数別では、2〜3泊が45%を占め、これにワンナイトを加えた1〜3泊は74%となった。人泊数では24万5000人・泊、平均泊数は2.8泊で前年並みとなった。

さて私の解説ですが、いつも「北欧の陸上旅行にくみこまれた2泊以下のクルーズの数字」は除外して考えています。この数字は2006年は25,800人、2007年は17,300人と8,500人も減少していますから、それだけ純粋のクルーズ人口が増加したことになります。

このような補正を入れて整理してみますと、外国船は2006年の39,400人から2007年には57,300人と前年比45%もの大幅増加です。一方日本船(邦船4社)は2006年105,000人であったのが2007年には10,6400人とほぼ横ばいです。これあは収容人数が増えていませんから当然の結果でしょう。

日本のクルーズ人口の増加はいつにかかって外国船の増加にかかっていますから、この数字は頼もしいかぎりです。外国船では地中海・北欧が12,000人と一番多く、ついでアジアの10,800人、カリブの5,400人、アラスカ・メキシカンリビエラを含む北米が4,800人と続きます。

人気上昇中が地中海・北欧で、2005年から6,400→9,100→12,000人と増加しています。ユーロが高いのに人気は衰えていません。

2007年急上昇がアジアです。4,300→5,100→10,800人と増加したいますが、恐らくは大手陸上旅行社による例の「夢の豪華客船」キャンペーンが成功した結果だと思います。

一方かげりが見えているのが、カリブ海で7,600→6,200→5,400人とジリ貧ですが、22万トンの船が就航したら増加することでしょう。

アラスカ・メキシカンリビエラの北米は横ばいです。5,400→5,500→4,800人です。人気上昇の北欧・地中海に加えて、アジアでは、大手陸上旅行社が力を入れている、「クルーズ初心者向けでお手軽な」スタークルーズに、コスタやRCIがどのように挑戦するかが注目ポイントでしょうか。

私は大手陸上旅行社が力を入れる、アジアのクルーズがさらに大きく伸びるような予感がします。国内クルーズは入れ物が大きくなりませんから、当分は現状通りで、予約が取りやすくなるか、逆にますます難しくなるかが注目です。

藤原雄一郎のクルーズワールド
http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm