燃油サーチャージ

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燃油サーチャージ

原油価格の暴落で各社ともに燃料サーチャージの廃止に踏み切りました。この廃止に至るいきさつで、今後原油価格が65ドルを超えた場合に再び燃油サーチャージが賦課されることが明確になりました。航空機もこのように基準を明確にして欲しいものです。

2008年12月時点で判明している各社の燃油サーチャージは次の通りです。

カーニバルグループ
カーニバル、コスタ、キュナード、プリンセス、シーボーン、ホーランドアメリ
2008年12月17日から燃油サーチャージ廃止。すでに支払い完了分はオンボードクレジットで払い戻し。残金がある場合は賦課しない。

ロイヤルカリビアングループ
ロイヤルカリビアン、セレブリティ、アザマラ
NCL MSC クリスタルクルーズ リージェント・セブンシーズ
2009年1月1日から燃油サーチャージ廃止。すでに支払い完了分はオンボードクレジットで払い戻し。残金がある場合は賦課しない。

さて燃油サーチャージの歴史を振り返ってみましょう。

原油価格の上昇と同時に、航空機はいち早く燃料サーチャージ制度を設定しました。そしてその金額が航空券より高くなるケースまで出現していますが、実は一部の外国船も早くから燃料サーチャージを付加していました。リージェントやシルバーシーにクリスタルなどの高級船です。ところが2007年に原油価格が100ドルを突破するに及んで、外国船クルーズ各社一斉に燃料サーチャージを付加するようになりました。

カーニバルグループが最初に設定した燃料サーチャージは一泊あたり5ドルでした。それがその後二度にわたって値上げを敢行し、今では一泊あたり9ドルです。RCIにいたっては一泊10ドルでなおかつ燃料の高騰で利益が減少したと言っています。

このように急ピッチで上昇した燃料サーチャージですが、150ドル近くまで高騰した原油価格も2008年12月現在40ドルを割る価格まで下がっています。その結果各社相次いで燃油サーチャージ廃止に踏み切りましたが、燃油サーチャージ賦課の基準は原油価格65ドルであることが同時に明記され、原油価格動向次第で燃油サーチャージの再現を各社宣言しています。

皆さんになじみの深いクルーズラインの値上げの変遷は次の通りです。(2008年10月現在:廃止直前)

RCI、セレブリティ 5→8→10$   HAL、キュナード、プリンセス、カーニバル、コスタ 5→7→9$

MSC 6→8$ NCL 7→9→11$

日本の船は全てクルーズ代金に含まれていますので、内訳はわかりませんが、クルーズ代金は新しいスケジュールが公表されるたびに値上げされています。2009年下期分はまだ値上げ傾向が続いています。