世界最大「オアシス・オブ・ザ・シーズ」に暗雲?

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世界最大「オアシス・オブ・ザ・シーズ」に暗雲?

世界的な金融危機で、新造船に多大の資金が必要となるクルーズ業界の動向を注視していました。すでに資金負担の大きさが原因でロイヤルカリビアンの株価の下落はライバルのカーニバルグループに比較して、大きな下落幅になっています。

特に話題の22万5千トン オアシスと同型船アリュールの資金の手当てが不安視されていましたが、果たしてロイヤルカリビアンはフィンランド政府に支援を求めました。フィンランド政府はこれら二船の資金手当の八割を保証する予定です。なぜフィンランド政府かといいますと、これらの船はフィンランドの造船所で建造されるからです。

フィンランド政府は「過去最大の保証であるが、昨今の情勢のもと例外中の例外の処理である」と話しています。これでロイヤルカリビアンへの貸し手は万一のことがあっても八割はフィンランド政府が保証してくれるので安心して貸し出せますが、今、どこの銀行も自己資本が毀損しています。その結果世界的な貸し渋りも発生しており、順調に資金調達が実施出来るのか、一抹の不安も残ります。

保証ではなくてECA(輸出信用機関)が直接貸し出しているのかもわかりません。間違っていたらゴメンなさい。また後の二割の資金手当はどうするのでしょうか。まだまだ予断を許さないのではないかと心配です。

それに反して同じロイヤルカリビアンの傘下にあるセレブリティはドイツ政府によって95%の資金手当が保証され、全く心配はないようです。

オアシスにしろ、セレブリティの新造船ソルティスにせよ、大型化の第一号です。少なくとも同型船を多数建造するのが、これまでのクルーズ業界の慣習でした。(同型船を多数建造しないと開発費が回収できない)今後ロイヤルカリビアンはさらに苦しい道を歩むことになりそうです。