海上自衛隊 海賊対策に出発

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海上自衛隊 海賊対策に出発

色々物議をかもしましたが、遂に海上自衛隊が海賊対策に出動しました。昨年飛鳥、びいなすの世界一周でのソマリア沖通過に対して政府から警告が出されました。それにもかかわらず今年も世界一周を敢行した飛鳥とびいなす。それに対して、ソマリア沖通過をやめて南米と南洋にコースを替えたにっぽん丸。

平和ボケ日本の危機管理はどうなっているのか心配していました。昨年から今年にかけて、オーシャニアのノーチカが海賊に襲われたり、他のクルーズラインでもこの危険地域の航海を回避する動きもあり、危険性は高まっていました。

そのような時に、政府の今回の決断です。あきらかに飛鳥とびいなすを頭に置いていることの明白な証拠に、日頃クルーズに無関心なメディアも政府の当面の目的は飛鳥とびいなすにあると報道しています。でももし政府がこのような処置に出なかったなら、どうしたのでしょうか。両社の危機管理に一抹の不安を覚えますが、水面下の交渉で今回の政府決定を確信していたならこれは「お見事」の一言です。

現実に飛鳥の親会社日本郵船はタンカー高山が海賊の銃撃を受けた実例があります。ですからこのあたりの事情には相当熟知していると思いますが、世界一周を変えることはしませんでしたね。びいなすも飛鳥も乗客を安心させるために、見解を公開すべきだと思ったのですが、もう海上自衛隊が護衛することに決定してその必要もなくなりました。ひと安心です。

びいなすは4月26日、飛鳥は5月5日にスエズ運河を通過します。海上自衛隊の護衛は、往復5日かかると言いますから、びいなすと飛鳥の間には10日間あり、タイミング的にはドンピシャですね。でも護衛艦の予定と合わなかったならばスケジュールを変更するのでしょうか。

船上からのブログにソマリア沖で船から見た護衛艦の写真など、見せてくれれば嬉しいですね。一生の語りぐさになることでしょう。ともあれ無事な世界一周を祈ります。