安いパック旅行で気をつけること

豪華客船の旅、クルーズファンのためのメルマガ申し込みは
http://www.melma.com/backnumber_143773/

安いパック旅行で気をつけること

外国船クルーズは航空機の燃料サーチャージが下がったことと、クルーズ各社の競争の激化で安くなる傾向にあります。このように理由があって安くなるのは大歓迎ですが、定常的に安いツアーを提供している旅行社もあります。

その場合に「安い理由」を知りたいのですが、素人の悲しさで私たちにはわかりません。でも安いクルーズを提供できる方法の一つに次のようなものがあります。

ギャランティード・キャビンというのがあります。これはキャビンのカテゴリが例えばインサイドのCだったとしましょう。「このキャビンカテゴリは保証しますがキャビンの指定は出来ません」というものです。そのかわり値段が安いことがあります。それで良いではないかと思うでしょうが、問題はキャビンがなかなか決まらないことです。

場合によっては乗船直前でないと決まらないことがあります。(でも個人手配ならほとんどの場合、乗船までにはキャビン番号を知らせてくれます)「値段を安くするかわりに、最後に余ったキャビンにしますよ」ということです。乗客が多くない時には申し込んだキャビンよりアップグレードしてくれることもありますが、ギャランティード・キャビンの場合はアップグレードはありません。

また格安航空券でもA,B,Cのランクがあり、待遇は全く同じでも、値段が違います。そのかわり安い航空券は座席数が少ないものです。キャビンにせよ、航空券にせよ、安ければそれで良いのですが、もし何事かあった場合には、対応してくれる優先順位が一番最後になります。そして高いお金を払った人と非常時の待遇が異なることもあります。「安いのだからしかたがない」のです。

個人手配旅行の場合は、そのことを承知で申し込みますから、問題はありません。でもツアーの場合はこのようにして格安にしているのかどうかわかりません。A社に比較してB社が安いのは条件が同じなのか違うのか全く利用者はわかりません。

三年以上前に、あるクルーズで偶然知り合いと船の中で出会いました。その時、彼のツアーでもめていると言うのです。バルコニーで申し込んだのに、バルコニーでないと大騒ぎななりましたが、結局バルコニーとの差額を支払うことで決着したそうです。でもとても不思議に思いました。普通乗船前に乗船券などの書類と一緒にバゲージ・タグにキャビン番号を書いたものが送られてくるはずです。その時にデッキプランを見ればわかるのにと思いました。この旅行社はわかっていて強行したなと思いました。

そして昨年、その旅行社のツアーが激安だったので申し込みました。そして乗船券が送られて来ましたが、キャビン番号はありません。そこで電話をして教えて貰いました。そして当日早めに港に着きました。まだ旅行社の人が来ていませんでしたが、船側は荷物のチェックインをしてくれるというのです。

そこでキャビン番号を言いましたが、乗客名簿に私たちの名前がないと言うのです。一瞬不安が走りましたが、そうこうしているうちに旅行社の人が到着し、旅行社の人はいとも簡単に全ての手続きをしてくれました。そしてそのツアーは極めて快適に終了しました。

その時に初めて私は悟りました。この旅行社は「何事かあると対応が一番最後になる安い組み合わせて激安ツアーを構成している」のだと。ですから皆さんに申し上げます。「乗船前にキャビン番号を知らせてこない旅行社の商品はリスクが潜んでいるのですよ」と。何事も無ければ問題がありませんが、「何かあった時も、そのリスクは全て乗客に押しつける経営方針なのですよ」と。これもひとつの見分けかたですね。

でもこの旅行社は結構好評を博して、ファンが増えています。「クルーズ専門の立派な旅行社」と信じている人さえいます。何事もなければ保険と同じで問題はないのですが・・・