MSCメロディ 海賊襲撃の詳細

豪華客船の旅、クルーズファンのためのメルマガ申し込みは
http://www.melma.com/backnumber_143773/

MSCメロディ 海賊襲撃の詳細

すでにお伝えしたように、MSCメロディが海賊と遭遇し、銃撃戦になったことを伝えました。このほど更に詳細が判明しましたので、お知らせします。

MSCメロディがセイシェルから北に向かって航行中していました。そして丁度デッキではクラッシック・コンサートが行われていました。そのため何百人もの乗客がデッキにいたのです。時間は丁度真夜中です。

船長は南アフリカからの乗客ご婦人二名と話をしていました。話題は皮肉にも海賊に関するものだったとのレポートもあります。船長は「危険海域ソマリアから何百マイルも離れた安全なルートを航行しているから大丈夫です」と話していました。

そのような会話の数分後、何人かの乗客と、船尾に配備されたウオッチマンが暗闇に、何者かが走り回っているのを目撃しました。それは凄いスピードで走るボートと武装した男たちでした。

乗客はこの状況を知らせようと走りだし、ウオッチマンはブリッジと保安要員にすぐさまその状況を伝えました。一部の報道では乗客が、デッキチェアーなどを海賊に向けて投げつけたとも言われていますが真偽のほどは明かではありません。

そして最初の銃撃が始まりましたが、多くの乗客は最初爆竹か何かの音だと思ったそうですが、海賊の襲撃とわかり、自分の部屋へ突進しました。

銃撃が確認されるやただちにMSCメロディは予め定められた、海賊対応に素早く切り替えました。船の灯りは全て消され、全ての乗客はデッキから下の階に移動するように命令を受けました。

そして海賊を追い払う操船を直ちに実行しました。同時に保安要員を実務につかせました。MSCイスラエルの良く訓練された保安要員をこの20年来、船に配備しているとのことです。彼らはクルーの制服を着用せず、目立たない存在にしているのです。

海賊は船尾からの乗船に失敗したと見るや、猛スピードで船首へと進行しました。MSCもそれをさせまいと、必死に操船したようです。

同時に船長は金庫からピストルを取り出し、保安要員に渡す決心をしました。通常は保安要員には武器を携行させていないのです。このような非常時に初めて保安要員に武器を手渡したのです。

報道では海賊と銃撃戦になったと言われているようですが、事実は威嚇射撃を数発行っただけで海賊に銃口はむけていないとMSCは言っています。そして放水で海賊の排除に努めました。放水は15分で終わったそうです。

海賊は乗船に失敗し、暗闇に消えました。身も凍るような事件は15分で終了しました。その後でブロークンな英語でMSCの位置を確認するための怪しげな無線が入りましたが、船は回答しませんでした。

最初の報道では負傷者はゼロとのことでしたが、アメリカ人が一人、銃弾で破壊されたガラス片で負傷し、クルーも負傷しました。

以上はクルーズクリティックからの記事の紹介ですが、海賊との遭遇が生々しく記述されています。どうしてこのようなニュースが日本では明らかにされないのでしょうか。MSCも安易に保安要員に武器を携行させてはいないことが良くわかりました。