新型インフルエンザでRCI47億円の損失

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新型インフルエンザでRCI47億円の損失

日本では新型インフルエンザも下火になり、安全宣言を出すべきという議論のさなか、WHOは警戒レベルを世界的大流行のフェーズ6にあげました。これから冬を迎えるオーストラリアでは一日百人の規模で感染者が増加し、累計も1,300人を超えました。

またクルーズにも影響が出ています。すでに報告しましたP&Oの騒動に加えて、常夏のカリブ海RCIアドベンチャー・オブ・ザ・シーズの乗員・乗客にA型インフルエンザが検出され、いくつかの港から寄港を拒否されました。しかしその後新型インフルエンザでないことが判明し、上陸を許可される事件も発生しました。

さて前置きが長くなりましたが、RCI新型インフルエンザの大発生で現在のところ4,700万ドル(47億円)の損害を被ったと発表しました。

その原因は航路の変更や乗客への補償に新型インフルエンザによる乗客減とさらなる価格下落に加えてRCI傘下にあるスペインの会社であるプルマントゥールの損害が大きいとのことです。

プルマントゥールはメキシコ市場のためにパシフィック・ドリームの投入を計画していました。でもご承知のようにメキシコの新型インフル騒ぎでこの船は現在アイドル状況にあります。そして何よりもプルマントゥールのメキシコでの商売が大打撃を受けました。

このような状況を総合し、損害額を計算すると4,700万ドル(47億円)に達するというのです。日本でも有馬温泉や関西地方の損害は阪神大震災を上回る巨額な金額に達したといいますから、クルーズ業界も大変だと思います。

問題はフェーズ6になった今後です。南半球の状況如何では、今年の秋口から冬にかけて、とても心配です。幸い新型インフルエンザは季節性インフルエンザ並の毒性ですので、早急にその対処法の標準を確立して欲しいです。

国によって対応が違うのが一番困るのです。発生直後の香港や中国のような異常な対応をされたのではたまったものではありません。船内での発生はノロウイルス対策で各社とも深い経験を持っていますので、心配はありませんが、陸上での対応がマチマチでは困るのです。

私も10月にはロンドンに住んでいる息子夫婦宅を訪問し、サウザンプトン発着のクルーズに参加したいと思っていましたが、個人旅行の場合はキャンセルがききませんので、どうしたものかと頭を悩ましています。

私の場合は計画を中止すれば良いのですが、クルーズ会社や旅行社の場合はそうも行きません。困ったことになりました。