にっぽん丸飛んで北海道乗船体験

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にっぽん丸飛んで北海道乗船体験

にっぽん丸の飛んで北海道に乗船してきました。

にっぽん丸の商品を眺めていると色々な試みがなされていることがわかります。その中で、今年で四回目となる「飛んで北海道」シリーズはまさに、にっぽん丸が「飛んで北海道」で「日本船のカジュアル路線」を目指していることが感じられます。

まず値段です。一泊あたり3.2万円の安さです。そして利尻・礼文・網走(知床)の寄港地は北海道旅行のベテランをも満足させるものです。船内は北海道一色で、ヒットしたテレビ番組「北の国から」のテーマソングが絶えず流れ、北海道物産展では「アイスクリーム・スイートコーン・メロン・ビール」などの贅沢な試食・試飲が連日行われました。

そして特筆すべきは「食事の内容」がとても充実していることです。「食のにっぽん丸」の看板に恥じないその内容で洋食・和食ともに、思わず「美味しい」と声をあげるほどでした。食材の良さも、その原因だろうと思います。

ショウには若い学生による「よさこいソーラン」が四晩中二回ありましたが、内容を変えて、しかも乗客参加もあり、とても躍動感あふれるものでした。ショウが終了した後は、出演者と乗客の記念撮影が行われました。とっても良かったと思います。

ドレスコードは通常四日間のクルーズだとインフォーマルがあるのですが、全てカジュアルでした。たとえワンナイトで主催する、船長主催のカクテル・パーティはなく、クルーズ特有の堅苦しさを排除し、よりカジュアル色を鮮明にしていました。
昼間はほとんど行事らしいものはなく、オプション・ツアーに集中していますが、夕食後はショウにダンス、ナイトミュージックなどなど、切れ目無くイベントが続きます。

飛んで北海道は小樽発着ですが、小樽・利尻・網走の区間クルーズに旅行社が知床観光を組み合わせたり、網走発着を設定したり、網走・礼文・小樽の区間クルーズの設定など、色々な組み合わせがあったようです。そのために団体客が多く、添乗員も目立ちましたが、私が嫌う「雰囲気の乱れ」はなく、どのお客様もとても気持ちの良い人たちでした。

このような関係から、夜食といえども、同じものは出さない主義のにっぽん丸が、「さっぽろラーメン」だけは四晩のうち二晩、よさこいソーランも二回、ビンゴも二回あって、区間クルーズの人にも平等に楽しんでもらう工夫がなされていました。

カジュアル路線がアピールしたせいか、常連さんの多い「いつものにっぽん丸」とは雰囲気が違いました。それだけに一部に批判のある「にっぽん丸の乗客は・・・」との雰囲気より、気さくで、気楽な雰囲気のほうが支配的に思われました。たぶん「にっぽん丸はじめて」「クルーズはじめて」の乗客は過半数を大きく上回る数だったと思います。新規顧客獲得に今後大いに寄与することでしょう。

以上述べましたように、まさに「日本船の気楽なカジュアル」路線の「飛んで北海道」シリーズは集客も上々であるようです。きっとこの企画は今後とも定着し、独自の乗客層を集めることになるだろうと思いました。通常のにっぽん丸とは全く違うクルーズとして独自の進化を遂げるような気がします。

同じ船でありながら「プラチナ」のような高級ブランド、「飛んで北海道」のようなカジュアルブランドの使い分けを志向してるのかもわかりません。飛鳥2の登場で日本のクルーズ業界に競争状態が起こり、いち早く「安値の世界一周」で対応したのがびいなすでした。当時、びいなすが私たちに与えた衝撃は、今でも忘れることができません。

それに比較して、にっぽん丸の遅い対応に当時私はイライラしましたが、エンジンがかかり始めると、「食」「旅」「彩」の三つのテーマを掲げ、企画やパンフレットの内容まで大きく変化しました。ツアーのなもにっぽん丸独自のものを取り上げたりしたのです。

そしてこの「飛んで北海道」の成功です。商船三井客船経営陣の本気さを改めて感じました。今後改装にっぽん丸で成功したとしてもこの気持ちを忘れず、さらに磨きをけけて欲しいと思います。

写真はこちらをご覧ください。
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