カーニバル・リバティでノロ・ウイルス大規模感染

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今年春、スタテンダムでノロ・ウイルス感染を初めて経験しましたが、今回地中海からカリブ海に戻るカーニバル・リバティでノロ・ウイルスとしては今年最大の感染者を出しました。ノロウイルスは下痢や激しい腹痛などの症状を引き起こす伝染性の消化器感染症ですが、症状の激しい割には、結構短時間で回復します。

今回は乗客2,804人のうち556人が、乗組員1,166人のうち154人が下痢や吐き気などの症状を訴えました。規模が大きすぎます。リバティは2日間徹底洗浄を行い、次のクルーズに出発しました。

スタテンダムの経験では、感染した患者は徹底的に隔離されます。そして完全に治癒して初めて隔離解除ですが、少なくとも2〜3日は隔離されます。特に同室の人は恐怖です。

スタテンダムでの経験をおさらいして見ます。

「乗船してみるとかなり厳しい対策が取れられていました。まず至る所に消毒液の入ったスタンドがたっています。そしてブッフェでは乗客が直接食べ物に手を触れることができません。特に普通はセルフサービスのコーヒスタンドも手袋をはめた係員から受け取ることになっています。

ジャグジーやサウナも停止、そして図書館の本も直接手に触れることができないのです。ダイニングやブッフェの机や椅子、エレベータのボタンなどおよそ人の手に触れる箇所は夜中に徹底的に消毒してピカピカです。ウイルス性感染症の潜伏期間は24時間なので新たな感染がなければ根絶するのですが、現実は厳しく多くの感染者が出ました。

感染者に対する船の対応として「感染したと思われる時はクリニックまで来ないで医師が客室まで出向く」「感染者は室内から出ないで食事は全てルームサービス」「医師が回復したと判断してから24時間、さらに外に出ない」ことを命じています。この命令に従わない場合は下船させるとの強い態度です。そしてこのような処置にかかわる費用は全て無料です。」

日本の船でノロウイルスが発生すると大騒ぎになるでしょうが、欧米では結構このようなことが発生しています。船によって経験の差があり、スタテンダムの対応は優等生の部類ですが、今年プライド・オブ・ハワイでも発生しましたが、その対応はきわめてまずかったようです。カーニバルの対応はどうだったのか気になります。

日頃から私たちも危機管理に注意を払わないといけませんね。

藤原雄一郎のクルーズワールド
http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm