ギリシャのクルーズ船座礁・沈没 二人が行方不明

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ギリシャのクルーズ船座礁・沈没 二人が行方不明

ギリシャのクルーズ会社、ルイス・クルーズラインのシーダイヤモンドが地中海のサントリーニ島近くで5日座礁しました。一旦は1600人の乗客、乗員は全員救助されたと発表されました。乗客の大半はアメリカ人で中でも学生が多く、冷静に救命艇に乗り移り、脱出したと報道されました。船は座礁時点で12度傾きましたが、その後の処置で水平をとりもどしたと報告されています。

ところが座礁して15時間経過して船は沈没し、45歳のフランス人とその16歳の娘さんが行方不明になったと報道されました。フランス人の妻は「船が座礁した瞬間にキャビンに水が浸水し、何がなにやらわからない間に脱出したが夫や娘のことはあまりにも突然でわからない」と話しています。

救助にあたったギリシャの軍隊や商船や漁船の関係者は多くの乗客が縄梯子で救命艇に下りてきたと証言しています。またオーストラリアの乗客は「大きな振動とともに船が傾き、ガラスというガラスは四方八方にすべり落ちた。ドアをドンドン叩いてライフジャケットをと叫ぶクルーの声を聞いて時間が切迫していることを悟り、着の身着のままで脱出した」とも言っています。
行方不明の二人については全力をあげた捜索活動にもかかわらず、まだ発見されていません。

サントリーニ島といえば地中海クルーズには無くてはならない人気スポットです。いわばクルーズ銀座とも言える場所です。そこで現代のタイタニックが発生したとは信じられません。安全なはずのクルーズがこのような悲惨な結果を招くとは!

座礁しても冷静に全員無事に脱出した」との第一報を信じていましたが、座礁して一瞬の間に水にのまれたとは、いつも値段の安い最下層にキャビンを求める私にとっては戦慄の事態です。クルーズ各社は早急に二度とこのようなことが起こらないように再発防止策を練ってもらいたいと思います。

また私たちもこのようなことが発生するとは夢にも思わず、義務である避難訓練もいいかげんに聞いていました。これからは異常を察したとたんに、「何はともあれライフジャケット」の習慣を身につけなければと思います。昨年のスタテンダムで非常サイレンがなりましたが、私はカメラを持って飛び出しましたが、船で親しくなったアメリカ人はライフジャケットを着て飛び出しました。危機意識の希薄さに寒気がします。これからは十分に危機にそなえなくてはと思いました。


藤原雄一郎のクルーズワールド
http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm