ハリケーンシーズンが始まる

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ハリケーンシーズンが始まる

カリブ海クルーズはもっとも人気のあるコースですが唯一の難点はハリケーンです。クルーズの日程が変更になったり、港が変更になったりと大変です。日本からは必ず航空機で行きますから、航空券の変更もしなくてはなりません。天気予報でハリケーンの襲来が予告されたらどうすればよいのでしょうか。またこのような天候による不可抗力による被害の費用は誰が持つのでしょうか。

日本の旅行業法や約款では天候等の不可抗力の場合、旅行社は免責となります。費用は乗客が持たねばなりません。しかしアメリカの場合どうでしょうか。

まずハリケーンが襲ってくるとの情報が入れば、港の変更や日程の変更はつきものです。またクルーズ自体がキャンセルになることもあります。このときのクルーズ会社の対応については「クルーズ会社の現実的な対応」と「クルーズ会社の責任の範囲」をわけて考えないといけません。

「クルーズ会社の責任の範囲」についてはあらかじめ契約条件が書いてあります。ほとんどの人は英文でもあるし読んでいないことでしょうが、天候など不可抗力の場合、アメリカでもクルーズ会社の責任はごくわずかです。しかしほとんどのクルーズ会社は遅れを最小限にしたり混乱を出来るだけ避けるために最善を尽くします。

また変更になった部分についてはクルーズ代金の一部が返却されることもありますし、オンボードクレジト(船内だけで利用できるお金みたいなもの)が与えられたりします。このような契約では免責なのに、ある程度の補償をするのは、船の代金にも関係があります。飛鳥2の前身のクリスタル・ハーモニでのハワイから横浜までのクルーズで悪天候のために14時間遅れ、深夜の横浜到着となりました。本来天候による不可抗力のはずなのに、日ごろ私たちが宿泊できない超高級ホテルに無料で宿泊させてもらい感激しました。超高級船ならではのサービスです。

しかし重要なことは船上結婚式や新婚旅行、大勢の家族旅行などきわめて重要なイベントにカリブ海クルーズを計画している場合は絶対にハリケーン・シーズンを避けるべきです。アメリカでもバミューダで結婚式をあげる予定で関係者がクルーズに集合し、いざ出港という場面でハリケーンが来襲し目的地がカナダ/ニューイングランドに変更された例もあるそうです。泣くに泣けませんね。

これからボツボツ、ハリケーン・シーズンに入り、秋口まで続きます。安全なのは11月ころから冬場にかけてですね。ご注意ください。

藤原雄一郎のクルーズワールド
http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm