スタークルーズ、NCLの株50%を米投資社に売却

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スタークルーズ、NCLの株50%を米投資社に売却

びいなすの親孝行クルーズから帰ってきたら、「スタークルーズ、NCLの株50%を米投資社に売却」というビッグ・ニュースが入ってました。経営が芳しくなかったNCLがスター・クルーズの傘下に入り、息を吹き返したかのような積極投資をするようになりました。皆さんがご存じの事実としてハワイ航路にプライド・オブ・アロハ/ハワイ/アメリカの三隻同時投入がありましたが、一年も持たず、プライド・オブ・ハワイ一隻のハワイ航路に来年からなります。積極姿勢が利益に結びつかなかったのでしょうか。

今月の17日に、スタークルーズは、ノルウェージャン・クルーズ・ライン(NCL)とNCLアメリカの親会社NCLコーポレーションの株50%を、米国の投資会社アポロ・マネージメント社に10億ドルで売却することで合意したと発表しました。アポロ社はオーシャニア・クルーズのオーナーで、今後は、NCLの財務体質の強化と船隊の若返りを進めていくそうです。アポロはNCLに新役員を送ることもあるようです。

業界再編はクルーズ業界ではもう終わっていたのかと思いましたが、このような大きな再編に驚きました。現状でクルーズ業界は次のような4つのグループ編成となっています。案外広いようで狭い世界ですね。

●カーニバル&PLCグループ
カーニバル・クルーズの持株会社であるカーニバル・コーポレーションは1988年ホーランド・アメリカを買収したのを皮切りに、91年には最高級クルーズのシーボーン、97年には地中海クルーズで活躍するコスタ、98年にはクイーンエリザベスで有名なキュナードを傘下におさめてきました。一方で大きなグループであるP&Oと覇権を競っていましたが、2003年には両者が合併して世界最大のクルーズ会社が誕生したのです。

●ロイヤルカリビアン系列
カーニバルとはアメリカ市場で最大のライバルであるロイヤルカリビアンは1997にセレブリティを資本系列に加えました。世界第二のグループです。

●スタークルーズ系列
経営不振であったノルウエージャンをアジアの新興クルーズ会社であるスタークルーズが買収して、積極経営に転じ、フリースタイル・クルージングを売り物に躍進しています。そして世界第二位の座を狙う位置につけてきました。しかし今回の株式売却で業界勢力図は変わります。

●独立系列
これらの系列に属さないで独立の活動をしているのが郵船系列のクリスタル・クルーズや最高級のラディソン、シルバーシーにデズニーや欧州のMSCなどがあります。

藤原雄一郎のクルーズワールド
http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm