欧米のアジア進出の難しさ

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欧米のアジア進出の難しさ

クルーズクリティックの記事の中から面白いものを見つけました。アメリカである人がアジアクルーズを予約したところ、暫くして船会社から奇妙な電話を受け取ったとのことです。その奇妙な電話のそもそもの発端はRCI社長への一通の手紙でした。

手紙には参加したアジアクルーズで「食事や飲み物にエンターテイメントはアジア人向けのもので、しかも英語のサポートが極めて限定されていた」とのクレームです。そしてその乗客は「私は中国語を学習するためにこのクルーズを予約してのではない」と結んでいたそうです。

RCIでは2008から2009年にかけてアジアと南米で13の地域密着コースを設定しています。サンパウロシンガポールを基点にした比較的ショートなクルーズです。これらのクルーズでは乗客の8割はその地域の人たちです。

例えばサンパウロ基点ショートクルーズではポルトガル語スペイン語のアナウンスがあり、「夜更かし、朝寝坊」のブラジル人のために早朝のティータイムに代えて11:00から14:00の間にブランチを設定しています。また食べ物や飲み物もブラジル人対応となっています。

ところが複雑なのは同じ港に寄港するのでも、ロングクルーズの場合はアメリカ人対応になっていますから全く様子が違います。そこで乗客は混乱するわけです。アメリカからはるばるブラジルやアジアに出かけてショートクルーズを利用した乗客は日ごろのRCIのクルーズと異なった運営なので、戸惑うと同時にそれがクレームとなってあらわれます。ですからこのような混乱を事前に予防するためにRCIではこれらショートクルーズを予約された乗客に事前に電話で状況を説明する方針に切り替えたようです。

その結果乗客の持つイメージと異なることが判明した場合にはキャンセルやコース変更を認めるようです。でもRCIは「RCIは従来のようなスタイルをやめたらしい」などあらぬ噂に悩まされているようです。今年の3月ラプソディに乗船しましたが欧米人が多く、外国クルーズの雰囲気を満喫しましたが、これからは欧米人の比率が下がるかと思うと残念です。

藤原雄一郎のクルーズワールド

http://inox-tabi.com/cruise/cruisetop.htm