日本船はどこへ行く

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日本船はどこへ行く

来年5月には待望のRCIレジェンドが横浜発着クルーズを二回実施します。このクルーズに乗客が集まるか否かで、大げさに言えば、日本のクルーズ業界の将来が決まると思います。とにかく9日間で上海・韓国をめぐるクルーズが10万円前半からの値段で楽しむことが出来ます。

RCIのアジア市場での他のクルーズの値段に比較するとこれでも高いのです。ですから満杯になれば(大もうけで)必ず日本発着クルーズを増加させるとRCIの幹部は明言しています。

でもこれだけお得なクルーズにもかかわらず人が集まらなければ、日本のクルーズ市場は「永遠に眠り続ける死んだ巨人」とみなして、さっさと日本に見切りをつけることでしょう。日本船クルーズとは客層が違うとはいえ、日本船各社もこの動向を注目して見ていることでしょう。

さて2008年のクルーズ動向調査では、国内クルーズの31%が一泊、45%が二泊クルーズで、合計すると何と77%が二泊以下です。国内陸上旅行の場合平均宿泊数が2.8泊ですから、「国内旅行といえばせいぜい三泊まで」というのが日本の常識なのでしょうか。

さてドルフィン・クラブの皆さんのお手元にはすでに届いていると思うのですが、にっぽん丸が陸上の旅とクルーズを組み合わせたパッケージを案内してきました。

「夏休み名古屋・横浜カジュアルクルーズ」です。名古屋・横浜の一泊クルーズに「横浜中華街・箱根・熱海観光」に加えて熱海海上花火大会観覧があり、箱根での宿泊と帰りの新幹線がセットになっています。そしてお値段が二泊三日で89,000円からと、クルーズの二泊三日と変わらない設定になっています。

この他にも、横浜・小樽クルーズに空路を組み合わせたパッケージもありました。本来このようなパッケージは旅行社が組んで提供するものですが、商船三井客船の企画・実施です。ロングの区間クルーズを航空券込みで発売するのは飛鳥などがしょっちゅう企画販売していますが、ショートで陸上旅行との組み合わせパックを船会社が企画するのはあまり私の記憶にありません。

にっぽん丸が力を入れているワンナイト・クルーズの変形ですよね。これもひとつの今後の方向性を示すものなのでしょうか。