改装にっぽん丸で業界に刺激を

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改装にっぽん丸で業界に刺激を

飛鳥２が登場し、発売即完売状況が出現した時、それまで競争のなかった日本のクルーズ業界に、はじめて競争が起こりました。世界一周でもそれまでは「カルテルでも結んでいるのか」とさえ思うほど、同一価格であったところに、びいなすが２５０万円世界一周の価格破壊で大きな衝撃を与え、世界一周の一大ブームを巻き起こしました。

またそれまでは「ティータイムを過ぎれば、無料のコーヒーが一挙に何百円」と言う状況であったのが、現在のような無料化に一気に進みました。同時に全キャビンにウオッシュレットなど、飛鳥２の投げかけた「競争」の効果は、計り知れないものがありました。飛鳥２が落ち着いた現在、私は、改装にっぽん丸で「夢よもう一度」を期待しています。

さて藤原雄一郎のクルーズワールドもおかげさまで大きな発展をとげ、アクセス数の増加とともに掲示板などの質・量は文字通り日本一に成長しました。読者の声が大幅に反映されるようになったのです。その余勢ををかってアンケートもはじめました。
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改装にっぽん丸について問うたところ意外な結果が出ました。私は、飛鳥２同様に国際水準に達した改装にっぽん丸には定評のある最高のサービスであるプラチナを盛り込んで、日本のシルバーシーを目指すべきという意見が多いと予想していました。ところが「プラチナ」も良いが「気さくなカジュアル路線も」という声が圧倒的に強いのです。

にっぽん丸最後の、今期の商品をあらためて眺めてみました。平均単価は一泊4.5万円程度ですが、最高峰のプラチナは一泊5.8万円、飛んで北海道は初日と最終日の昼食がありませんが、一泊3.2万円、そして名古屋・横浜一泊クルーズは３万円です。まさにプラチナから、気軽なカジュアルまでのラインアップがそこに並んでいました。あらためてにっぽん丸の見事な商品企画力に感服しました。

現在のにっぽん丸に満足という人も一割は存在します。そして皆さん改装にっぽん丸には大いに期待してることが、アンケートから知ることが出来ました。改装にっぽん丸の明るい船出を予感しています。

次に飛鳥です。何度も表彰を受け続けている「クリスタルの洗練されたサービス」は飛鳥になって無くなってしまいました。おまけに悪いことに、その基本精神である「おもてなしの心」にも不安が投げかけられています。「値段が高い」という設問を日本船に入れれば例外なく高い投票が集まるでしょうが、コメントを見ていますと「お値段にふさわしい内容か」に疑問が集まっているようです。

私見ではありますが「一万円程度値下げすべき」と思います。クリスタルからは恐らく簿価で移管を受けていることでしょうし、スケールメリットもありますので、改装にっぽん丸に比較すれば価格競争力もあると思います。是非実現して欲しいものです。

また飛鳥では「お謝り係」の新設や、何かと批判のあったダイニングシステムも改善が著しい昨今です。サービスの基本である「おもてなしの心」に今後は注力してゆけば良いのではないでしょうか。

さて最後はびいなすです。飛鳥やにっぽん丸のような長年にわたる客船の経験がなく、ゼロからのスタートであったびいなすは、その創世記に口では言い表せない苦労をしています。その生き残りが由良船長さんです。ですからびいなすの気さくでフレンドリーな雰囲気に魅せられる乗客は多いのです。

その証拠にアンケートでも「今のびいなすが好き」「今のままで十分にやってゆける」が二割にものぼっています。でも「何かしなくては」と考えている人が大部分です。「値段を下げるべき」と「値段据え置きでサービス向上」が全く同一投票というのも驚きです。私見ではありますが「夕食にかぎり、アルコールなど飲み物無料」を打ち出してはいかがでしょうか。値下げするより、余程、コストインパクトは少ないと思います。

以上述べましたように、改装にっぽん丸が大成功し、そして業界に新たなる緊張と競争が生まれることを心から祈っています。これが日本船の活性化になると信じています。

今一度アンケートをご覧ください。
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